ボーダーシャツ。これはもう、何にでも合わせられる大定番のシャツですよね。今やどこのセレクトショップでも、無印良品でもユニクロでも売ってます。
でも、このボーダーシャツの元祖と言うべき「セントジェームス(SAINT JAMES)」というブランドをご存知でしょうか?
写真は僕の持っているボーターシャツです。何かよれた感じで写っちゃってますが、バリバリの現役です。
僕はこのセントジェームス(SAINT JAMES)をもう20年くらいになりますか、ずっと愛用し続けています。
なぜそんなにセントジェームス(SAINT JAMES)ずっと愛用してるのか、なんでそんなに好きなのかってことを書いていきたいと思います。
セントジェームス(SAINT JAMES)の歴史
セントジェームス(SAINT JAMES)のはじまりは、な、なんと19世紀です。1889年にフランス北部のその名もセントジェームス市で創業されました。
おおぉ、街の名前だったんですね。
定番のボートネックの青のボーダーは、いわゆるマリンルックとよばれますが、最初は船乗りのために作られたシャツでした。
時計のカルティエ(Cartier)やパネライ(PANERAI)が最初は軍向けに作られたものであったり、歴史が古いブランドは概して色んなバックボーンがあります。
セントジェームス(SAINT JAMES)は20世紀に入ってからも順調に業績を伸ばします。徐々にカジュアルラインも生産されるようになり、ファッションアイテムとしても定着していきました。
セントジェームス(SAINT JAMES)の愛用者
うん。ここは熱いです。かなりテンションあがります!
パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)
© “Pablo Picasso” by Ataca Esquimal
セントジェームスの愛用者で一番有名な人物といえば、もう、これはもう、ピカソです。
そう、あの画家のパブロ・ピカソ(1881年10月25日 – 1973年4月8日)。セントジェームス代官山本店には、ボーダーシャツ(バスクシャツ)を着たピカソの写真が額に入れて飾ってあります。
ああ、これこれ。写真ありました。LIFEの表紙か。
※セントジェームス代官山本店で許可をもらって撮影掲載しています
これみると、うーん、ピカソってすげえオシャレでかっこいい(顔もハンサムw)!!、これでまたあんな前衛的な絵を描いていたんだから、もうかないません。
アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)
© “Joseph Beuys & Andy Warhol” by cea +
おおお、アンディもです。そう、アメリカの画家であり、ポップアートの旗手アンディ・ウォーホル(1928年8月6日 – 1987年2月22日)。
1960年代は彼なしには語れませんよね。シルクスクリーン、ファクトリー、ヴェルヴェッツ(ヴェルヴット・アンダーグラウンド/The Velvet Underground)などなど、彼の残した文化的功績ははかりしれません。
この二人を見ればよくわかりますが、美意識の高い人に愛されてきたんです。
ずばりセントジェームス(SAINT JAMES)の何がそんなにいいの?
じゃあ、ぶっちゃけセントジェームス(SAINT JAMES)の何がそんなにいいんでしょうか。
僕の場合を書いてみます。
シンプルで飽きのこないデザイン。手作りが生み出すアナログの心地よさ
「シンプルで飽きのこないデザイン」。
これってボーダーシャツ共通によく言われることですが、セントジェームスはちょっと違います。ディテールが違うんです。ボーダー(横線)自体はそれは横線が縦に並んでいるだけですから、それはもうシンプル。
ここで「ディテールが違う」といってるのは、「細かい部分の厳密さ」ではなくて、逆なんです。いわゆる「揺れ」なんです。
揺れ?揺れってなんすか?
セントジェームスのシャツは、今でも手作り。手作りだから同じサイズでも、一点一点微妙に大きさが違ったり、作りに全体的に揺れがあります。
あ、これはもちろん、作りがガタガタだとか、品質が悪いってことではありません。「手作り」がアナログな質感を与えてくれるんです。
「味」ってやつですかね。ソフトウェアだけでカチッとデザインされて機械で大量生産されているシャツとは違うところがここです。
ずばり耐久性!
セントジェームスのシャツは、一枚平均1万円ほどしますから、なかにはちょっと高いなと思われる方もいると思います。
でも、これ、20年愛用している僕が断言しますが、超安いです。
なぜならセントジェームスのシャツは余裕で10年は着れてしまうからなんですね。
あとでご紹介しますが、今のところ僕が現役で一番長く着ているものは15年選手です。これだけでも驚きではないでしょうか。
僕はもの全般を荒く扱う方で、セントジェームスのシャツも同様なんですが、ホント、よくこれだけもつもんだと感心してしまいます。
ファッション性、シルエット、ユニセックス
とにもかくにもこれですか。
やっぱり。僕は基本的にシンプルな恰好が好きで、極端に言えばジーンズに白いTシャツ一枚でいたい派(尾崎豊風ではなくw)なんです。
バリエーションも、無地か、ボーダー、あとはギンガムぐらいで留めておきたいんです。ジーンズとかパンツもそうですけど、シンプルな恰好をする場合、サイズ感とシルエットが全てを決めますよね。
セントジェームスの特徴はシルエットです。
首まわりをすっきりみせてくれるボートネックや、船乗りのためにデザインされた袖の長さ(袖が水にぬれないように短めにデザインされている)が、全体的なシルエットをスタイリッシュに見せてくれます。
他にもディテールに対するこだわりが、手作りだけに多くあります。
優れた製品(例えばカルティエの時計)に共通することが、セントジェームスにも一つ。定番ラインは全てユニセックスということです。
セントジェームスの定番は、男女関係なくサイズだけで選択します。
セントジェームスのサイズ感に関しては、次に書きますね。
セントジェームス(SAINT JAMES)はサイズの揺れが魅力!
上でも書きましたけど、セントジェームスのシャツは手作りなので、同じモデル、同じサイズでも一つ一つ違います。
このサイズの揺れ(1,2cmずれることもある)がセントジェームスの魅力でもあると思ってるんですが、サイズ選びが難しいのも確かです。
そこでそんな悩みを解消すべく、今までの経験からサイズ選びについて書いてみました。お読みください。
セントジェームスの公式サイトにはサイズについて以下のように書かれています。
- セントジェームスの製品はT(taille:サイズの略)で表示されるフランスの規準になっている
- 伝統的なスタイルを守り、サイズは全体にゆったりめなので、着こなしによってサイズを選び分けて頂くのがおすすめ
- 定番シャツウエッソンの袖丈はオリジナルモデルにこだわり、若干短めとなっている
上記を考慮しつつ、以下では実際に僕が持っていて、着てみたサイズ感からサイズについてもう少し詳しく解説します。
僕がリアルに判定したセントジェームスのサイズ感(洗濯での縮みも落ち着き、体にフィットしたときのサイズ)
下の表の一番下の行「実際のサイズ感(ライターNori判定)」を見てください。
■サイズ表
フランス表示 | T0 | T1 | T3 | T4 | T5 | T6 | T7 |
INTEL表示 | XXS | XS | SM | M | ML | L | XL |
日本の目安サイズ(公表サイズ) | LADIES XS | LADIES XS〜S | LADIES S〜M | LADIES M〜L MEN S | MEN M | MEN L | MEN XL |
実際のサイズ感(ライターNori判定) | LADIES XS〜S | LADIES S〜M | LADIES M〜L MEN S | MEN M | MEN L | MEN XL |
セントジェームスはフランス製だったり、もともとの作りがゆったりとしていて、サイズを見極めるのが難しいのですが、これが実際のサイズ感です。
ただし、このサイズは厳密にいえば購入時のサイズではなく、洗濯での縮みも落ち着き、体にフィットしたときのサイズ感になります。
なので、上のサイズで購入しても、最初は少し大きく感じられると思います。
ちなみに僕は身長170㎝、体重63㎏です。持っているものはT3、T4になります。僕のスペックから感覚としては、T3はSなので結構タイト、T4はいわゆるMサイズ。ジャストフィットです。
下でご紹介しているもので言いますと、「OUESSANT SOLID(ウエッソン ソールド)グレー」のみがT3で、あとは全部T4になります。
サイズ感としては、以上を覚えておいてもらえれば、問題ありません。
セントジェームス(SAINT JAMES)のシンプルなランナップ。定番は5モデルのみ!
さて、セントジェームスのラインナップです。
いま、定番から派生したものがちょいちょい出てはいますが、僕は歴史のある定番が好きなので、ここ最近よく着ている「定番もの」をご紹介していきますね。
セントジェームスの定番は実はたった5モデルで網羅できます。
いやあ、この潔い種類の少なさ。ラーメン屋でメニューはとんこつのみ!的な感じですかね。そんなこだわりと自信を感じます。
ご紹介する写真には洗いざらし感がありますが、そこはご勘弁!(笑)。
OUESSANT BORDER(ウエッソン ボーダー)
・セントジェームスの原型
・やや薄手
・約50種類の豊富なカラー
これがセントジェームスの原型。
ノルマンディー地方の漁師やヨットマン等の船乗り達が着ていたものだとのこと。素材は100%コットン(やや薄手)です。夏を除くシーズン着れます。
春はそのまま、秋冬はインナーでしょうか。色はすごい種類あります。50種類ほど。いやあこれは迷う!っていうか全部ほしい(笑)。
どれも色合いが素晴らしいです。ハイセンス。値段は定価で税込み10,800円です。
OUESSANT SOLID(ウエッソン ソールド)
・厚手のコットン
・秋冬向き
OUESSANT SOLID(ウエッソン ソールド)も、セントジェームスの定番中の定番です。
ボートネック、実用的に考えられた素材、スタイルが特徴。これも素材は100%コットンです。厚手のコットン。洗濯機ガンガンOK。生地が厚いので秋冬用になります。
僕は3枚持ってます。値段はこれも同じく定価で税込み10,800円です。
上記写真のブラックは定番中の定番!けっこう長く着ています。グレーはもう15年くらい着てますね。ホワイトは比較的最近買いました。
PIRIAC(ピリアック)
・春夏向き
・かなり薄手
・半袖の袖はやや長め
セントジェームスの春夏の定番シャツです。
すっきりしたボートネック、あとは半袖はふつうよりやや長めですね。素材はウェッソンと同じくコットン100%ですが、夏用だけにかなり薄手の素材です。これ、以前持っていましたが、コーヒーをこぼしてしまい、、今は持ってません。
PIRIACは値段がお手頃です。定価で税込み6、840円!
MORLAIX (モーレ)
・PIRIAC(ピリアック)と同じ薄手のコットン
・春〜秋におすすめ
上の PIRIAC(ピリアック)と同じ素材(薄手のコットン)の長袖版、カラーはコバルトブルーです。
マリンもあり。
あ、こちら7分丈ですごくスタイリッシュ。7分丈ですが秋冬でもインナーでいけますよ。MORLAIX (モーレ)は、定価で税込み8,640円。生地が薄手な分、お安くなってますね。
NAVAL(ナヴァル)
・コットン100%
・ウエッソンよりやや薄手
セントジェームスのもうひとつの長袖定番シャツ、ナヴァルです。
ナヴァルはボートネックの胸もとと肩口が無地のデザイン。同じくフランスブランドのオーシバル(ORCIVAL)のデザインに近いかな。
素材は、こちらもコットン100%。ウエッソンより糸の番手(大きさ)が細く、やや薄手です。
ナヴァルは他モデルよりちょい高めです。定価で税込み13、824円になります。
僕は、ナヴァルは持っていません。
まとめ
さていかがでしたでしょうか。セントジェームス特集。
セントジェームスの定番ラインを復習し、悩みやすいサイズについても書いてきました。どうぞ参考にされてください。
とりあえずセントジェームスのシャツを最初に買うなら?
そうですね、やっぱり最初は大定番のOUESSANT BORDER(ウエッソン ボーダー)から始めてはいかがでしょう。セントジェームスのボーダーの魅力が存分に味わえます。
それではみなさま、よいボーダーライフを!
【紹介アイテム】
OUESSANT BORDER(ウエッソン ボーダー)
OUESSANT SOLID(ウエッソン ソールド)
PIRIAC(ピリアック)
MORLAIX (モーレ)
NAVAL(ナヴァル)
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