2018年1月にデヴィッド・リンチ(David Lynch)のドキュメンタリー映画が公開されます。
今日は僕の敬愛するデヴィッド・リンチについて書きたいと思います。
デヴィッド・リンチとの出会い
デヴィッド・リンチがその名を馳せたのは、1990年から1991年に放映されたテレビシリーズ「ツイン・ピークス」でした。ご多分に漏れず僕もこの「ツイン・ピークス」からデヴィッド・リンチの存在を知りました。
そう、それは高校生の頃です。あの不穏な世界観、音楽、そして主演俳優のカイル・マクラクランに魅了されましたね。
当時から音楽はかなり聴いていたので、あのテーマ曲から入ったかもしれません。うる覚えですが。サントラも持ってた気がします。
その当時付き合っていた彼女と映画版の「ツイン・ピークス-ローラ・パーマー最期の7日間」も観に行きました。テレビシリーズと比べると正直イマイチだった覚えがあるけど、兎にも角にもその時からデヴィッド・リンチの大ファンなんです。
デヴィッド・リンチとアートとの関係性
ドローイング
意外と知られてないかも(そうでもないかな。。)ですが、デヴィッド・リンチは元々画家志望だったんです。上の写真は実際のデヴィッド・リンチのドローイングですが、映画の世界観と近しいものがあります。エグイっすね。
なんだか、フランシス・ベーコン(Francis Bacon)と作風が似てるなと思って調べてみると、やはり影響を受けているようです。
彼はこれまでも世界中で個展を行っています。僕は残念ながら一度も行ったことがありません。気付いたら終わってたパターンばかりでした。。
↓のスライドショーは、2007年フランスで行われた個展「The Air Is on Fire」の重厚アート本です。デヴィッド・リンチのドローイングが多く掲載されており、堪能できます。
音楽
デヴィッド・リンチは何と音楽も作ります。これまた映画の世界観と近しい音楽。
不穏なアンビエントドローン。環境音楽に近い。中毒性の高い音響世界を展開しています。
そこら辺の凡庸なアンビエントミュージックやドローンなんかよりよっぽどかっこいいんです。しかし凄い才能。
デヴィッド・リンチの芸術は瞑想から生み出される
瞑想をテーマとしたデヴィッド・リンチの本が出ています。その本によれば、彼は1973年から超越瞑想(Transcendental Meditation)なるものを学び、一日二回の瞑想を欠かさず行っているそうです。本に詳しいことが書かれていますが、この険しい風貌からは想像できないのですが、デヴィッド・リンチの内的世界は穏やかで静寂に満ちている。
瞑想から色んなイメージの断片が出てきてそれを作品に投影していくというプロセスを繰り返してきたとのこと。
デヴィッド・リンチは映画監督を引退
デヴィッド・リンチは2017年5月に映画監督引退を発表しました。
2006年に「インランド・エンパイア (Inland Empire)」が公開されて以来ずっと新作を待っていましたが、結果的に「インランド・エンパイア」が最後の映画となるようです。
僕はデヴィッド・リンチの作品では、この 「インランド・エンパイア」と1986年の「ブルーベルベット (Blue Velvet)」が一番好きな作品です。「インランド・エンパイア」は初のデジタルカメラで撮られた作品でした。それだけに次のデジタル表現をすごく楽しみにしていました。
「インランド・エンパイア」は当時の彼女(そればっか(笑))と初めてのデートで映画に行って観た作品です。そう、彼女はドン引きでした(笑)。「なんなのこれ?わけがわからない」と。
そんな彼女をよそ目に僕は深く感動していたのでした。あはは。
まとめ
そんなわけで、デヴィッド・リンチの作品を好きな人もそうでない人も、この「デヴィッド・リンチ:アートライフ」を観ましょう。一人のアーティストがどのように作品を紡ぎだすのか。そんなヒントがいっぱい詰まっているような気がします。
僕のようなデヴィッド・リンチを崇拝しているような人間にとってはたまらない映画です。やはりマニアック寄りで単館映画館でしか公開されないようなので、この機会を逃さずに!
僕は前売り券購入済です。今ならイレイザーヘッドと命名された鉛筆(笑)がおまけで付いてきます。
「デヴィッド・リンチ:アートライフ」
監督:ジョン・グエン、リック・バーンズ、オリヴィア・ネールガード=ホルム(『ヴィクトリア』脚本)
出演:デヴィッド・リンチ(2016年/アメリカ・デンマーク/88分/英語/DCP/1.85:1/原題:David Lynch: The Art Life)
配給・宣伝:アップリンク
2018年1月27日(土)新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開
公式サイト
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