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2018年絶対観たい日本映画「Noise」

現時点で2017年もあと40分。普段TVを観ないのですが、安室ちゃんが最後というので柄にもなく紅白を観て安室ちゃんが歌い終わって感動している最中、来年絶対観たい日本映画について書きたいと思います。

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2018年絶対観たい日本映画「Noise」

以下引用

無差別殺傷事件を題材に、事件が起きるまでの数日間を、加害者と被害者に成りえた者達の視点で描く群像劇です。
ストーリーの大きな展開はありませんが、個々の人間たちの絡み合いを、丁寧に事実を積み重ねて描いていきます。

同じ時間、同じ場所を生きる様々な人々が偶然のきっかけでぶつかり合って感情を交わし、人生を交差させる。事件の加害者、被害者に成りえた“者”たちの軌跡を見せながら現代都市に潜む狂気と混乱をあぶり出すヒューマンドラマです。

INTRODUCTION

高校生の時、友人が自殺した。 その事実が受け入れる事が出来ないまま、2008年、秋葉原で無差別殺傷事件が起きました。
当時16歳の私にはとても衝撃的でした。
その事件をきっかけに、これまでに起きた無差別殺傷事件を調べていくと日本に限らず世界でも、このような事件がたくさん起きており、また事件を起こした犯人のほとんどが、過去に起きた大量殺人事件あるいは暴力的な復讐を描いた映画や小説を模倣する傾向があることがわかりました。
1999年に起こった池袋通り魔殺人事件の犯人の造田は、中上健次の小説「19歳の地図」の主人公と同一化していました。造田の逮捕後に部屋からその小説の一節を書き写したメモが見つかり、この事実に強く惹き付けられました。 事件を調べていくと、様々な要因が重なり合っていることがわかり、決定的な理由がなくても、偶然の出来事の積み重ねで大きな事件へと発展してしまいます。
いったい誰が悪いのか?
事件を起こした犯人だけが悪いのか?
社会が悪いのか?
私たちに非はないと言えるのか?
メディアは事件を起こした理由を明確にしたがる傾向があります。決定的な悪を決めつける事によって、視聴者の興味をそそろうとします。しかし、それは事件を単純化する事になり本当の事件解決にはなりません。
被害者、被害者の遺族、加害者になりうるかもしれない人、その場に居合わせたかもしれない人。様々な人々の視点から映画を制作していく上で、事件の真に迫ろうとしました。
ワンカットずつ役者やスタッフと話し合い、少しずつ答えを見つけながら映画の制作を進めました。その過程で主演の一人である篠崎こころさんと出会いました。彼女は中学生の頃に様々な困難に合い、絶望の淵にいました。しかし、それでも彼女は秋葉原でアイドル活動をしながら、希望を見出そうと一生懸命生きようとしています。私はいつの間にか彼女を、私が高校生の頃自殺した友人と知らず知らずに重ね合わせてしまっていました。
自殺して亡くなった友人のためにも、彼女には生き続けてもらいたい。そんな超個人的で一方的な思いも相まって、この映画を制作しました。
事件について、まだ自分の中で明確な答えは見つかっていないですが、この映画を観て頂いた方と一緒に考えて行けたらと思っています。

監督 / 松本優作

予測するにこの「Noise」は心理サイコサスペンス、ドラマでしょうか。
今年僕は渋谷UPLINKで亀井亨監督の「無垢の祈り」や原一男監督の「ゆきゆきて、神軍」を観ました。どちらもエグイ映画です。僕は人間の深層に潜む狂気を描いた映画が本当に好きです。

それよりも、この松本監督の上記コメントに強く惹きつけられました。自殺や中上健次というキーワードもそうですが、殺人を犯す人間、はたまたシリアルキラーは例外なく過去に虐待やいじめに代表されるようなこころに大きな傷を持っている。自殺と殺人は表裏一体で、破壊衝動や絶望が自己に向けられるか、他者に向けられるかの違いにすぎない。そんなことを考えました。僕らのすぐそばに実は狂気や精神崩壊の危機は当たり前に横たわっていると僕は考えます。だから松本監督のこのコメントにすごく共感できました。

「Noise」はクラウドファンディング(Campfire)からはじまった

この松本優作脚本・監督の「Noise」は、クラウドファンディングCampfireで制作資金を集めるところから始まりました。
2015年10月に200万円を集めるべく開始し、117人の支援により結果227万7千円の資金を集め、2016年1月に終了しています。

海外のあらゆる映画祭、映画メディアで高評価を連発

この「Noise」はあらゆる映画祭に出品されています。

  • 第41回モントリオール世界映画祭
  • 第25回レインダンス映画祭
  • 第14回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭
  • カメラジャパンフェスティバル
  • 札幌国際短編映画祭

海外のあらゆる映画メディアの2017年度日本映画ランキングで高ランクを獲得、中でも映画WebメディアCinefilによると、海外のwebサイト”Psycho-cinematography”のPieter-Jan Van Haecke(彼は臨床心理学者であると同時に、日本の様々なカルチャーを紹介するこのサイトの運営を手がけている)の選んだ2017年の日本映画ベスト10で一位に選ばれました。

日本での正式公開はこれから。公開間近?

日本で早く公開されるのを待つばかりです。早く観て―!!

「Noise」
【出演】篠崎こころ、安城うらら、鈴木宏侑、岸建太朗、來河侑希、川崎桜、川連廣明、仁科貴、小橋賢児、布施博、他
【音楽プロデューサー】banvox
【監督】松本優作

公式サイト

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