娘がお年玉で本を買いたいというので一緒に本屋に行き、娘が本を選んでいる間色々と本を見ていたらこれを見つけてしまいました。
題して「鬱な映画 – 憂鬱、鬱積、鬱屈、救われない映画は、ある。」
タイトルに超惹きつけられ、娘の弾丸トーク、すみっこぐらしがどうとか、チャオ出てるよとか、そういったものは全て右から左、集中して立ち読みしました。
人間の弱さ、狂気、深層心理、病気といったキーワードの映画が大好き
僕はそうなのです。基本的にダークで救いのない映画が好きでたまりません。アクション映画は苦手ですが、基本他のジャンルはメジャーからマイナーまで何でも観ます。
しかしながら一番好きなのは人間の深層心理をえぐる映画なんです。
鬱をカジュアルに捉えた本ではない
近年、「鬱」という言葉がカジュアル化しています。何でも鬱。ちょっとテンションが落ちたりしただけで鬱という言葉がでてきちゃう。
僕はけっこう精神疾患に関して詳しいのですけど、やっぱり軽く「鬱病」と言ってしまう風潮に対してはなんだかなーと思ってます。
この本もきっとそういうカジュアルな「鬱」というキーワードに映画を絡めた本だろうなと思いきや、いい意味で裏切られました。
著者が僕が先に述べたようなことに対する自覚が強く、監修者に精神科医の春日武彦を入れています。冒頭は春日武彦との「鬱」に対する対談から始まります。対談というか著者が指南を受けている感じ。これだけで好感というか、この本は違うぞという感想を持ちました。
目次
– – 第1章:鬱と映画について
– – 第2章:鬱映画の研究
– – 第3章:鬱と映画作家
– – 第4章:鬱と映画のジャンル
– – 第5章:鬱映画ガイド23選
– – 最後に
といった感じです。ページは総227ページ。結構なボリュームです。速攻で購入し、娘のお稽古事が終わるのを待っている間カフェで熟読しましたが、かなーり面白いです。
※追記※
その後、もちろん読了しました。うん。これはおすすめですよ。
まとめ
この本は、フィクショナルとしての「鬱」、および「鬱病」はもちろん、監督自体が「鬱」のケースなど「鬱」全般と映画に関わることがぎっしり詰まっています。
「鬱」というより精神疾患全般。人間のダークサイド。狂気。色んな捉え方ができると思いますが、ここに出てくる映画は全部観たいという気にさせられます。
僕は映画にはそんなに明るくないので、ほとんど知らない映画ばかり。知ってたのはビョーク主演の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」とヒッチコックの「サイコ」くらい。
人によってはこんな暗い本読むかいってなるかもしれません。だけど、サスペンスとか静謐なドラマ、はたまたフランス映画とかが好きな方は絶対はまるはずです。映画紹介章では名だたる批評家もいっぱい揃ってます。
※追伸※
この本で紹介されている映画たくさん観ました。「メランコリア」とか。
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