さて瀬戸内アート島巡りの旅ですが、
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と書いてきましたが、今回が最終回です。
最終日は直島から朝一でフェリーに乗り豊島まで行き、そこから小豆島に行きます。
小豆島はどちらというと家族サービス島?(笑)でしたので、今回のアート旅行記対象外です。という訳で、最終回は豊島のレポートで締めたいと思います。
豊島は直島に次ぐアート島
豊島は「ベネッセアートサイト直島」の中に含まれます。直島に次ぐ重要な拠点です。
見どころは結構ありますが、個人的な見解ですが豊島は大竹伸朗、横尾忠則の島と言っても過言ではないと思います。もちろん島の雰囲気を味わうのも最高の楽しみになります。
豊島へ
別れが名残惜しい旅館
早朝から直島を出ます。
最後の一服です。良い旅館だった。ありがとう直島。ありがとうお兄ちゃん。
フェリー出航まで昨日ちゃんと観れてなかったモニュメントへ。
藤本壮介の「直島パヴィリオン」。フェリー乗り場からすぐそこにあります。
小型船で豊島へ
フェリーというか小型船です。時間は20分位です。結構近い。620円。
豊島到着
↓ 豊島の全体図。
さていつもの必殺ノープランです(笑)。ただわかっているのは、最終的には小豆島に行かなければいけないということ。そうなると必然的に豊島から小豆島行きのフェリーの時間がネックとなります。今回の旅全般に言えることですが、船便が圧倒的に少ないので、普段東京の山手線級の移動感に慣れている我々はまずはそこに慣れなくてはなりません。
効率を追求することは早々に諦めること。うん。
3日目にもなるとそこは順応してきているのですが、それにしても豊島→小豆島便は圧倒的に便が少ない。
どこに行くかを決める
絶対に行きたいところ。それは横尾忠則の「豊島横尾館」と、大竹伸朗の「針工場」です。
あとは、クリスチャン・ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」です。
「豊島美術館」という素晴らしい見どころもありますが、時間がないので優先度を下げました。
レンタサイクルもあります。僕らは歩きとバスにしました。
4つの地区
先程の写真の通り、豊島は4つの地区に分かれています。それぞれの地区で観れる作品は以下の通りです。
≪家浦地区≫
フェリー乗り場である家浦港周辺地域です。
- 豊島横尾館(横尾忠則)
- 針工場(大竹伸朗)
- トビアス・レーベルガー「あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする」…家そのものの作品
≪硯地区≫
- アンリ・サラ「豊島シーウォールハウス」…家そのものの作品
- 森万里子「トムナフーリ」…オブジェクト
≪唐櫃地区≫
唐櫃港周辺の地域です。
- 豊島美術館
- 青木野枝「空の粒子/唐櫃」…モニュメント
- ストーム・ハウス…家そのものの作品
- スマイルズ「檸檬ホテル」…家そのものの作品
- ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー「スト―ム・ハウス」…家そのものの作品
- 島キッチン…食べ物屋さん
- ささやきの森…森そのもの
- ピピロッティ・リスト…オブジェクト
- イオヘッド&ボンズ「勝者はいない-マルチバスケットボール」…オブジェクト
- クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」…空間と音
≪甲生地区≫
- マイク+ダグ・スターン「Big Bambu」…環境とオブジェクト
- 塩田千春「遠い記憶」…家そのものの作品
- 豊島八百万ラボ…環境
こう見ると全体で18の作品が。ああもっと時間が欲しいし、島をもっと味わいたい。
結局僕らがターゲットとしたのは、豊島横尾館と針工場(一人行動)、トビアス・レーベルガー、心臓音のアーカイブ、イオベッド&ボンズ(ただ通りがかっただけ)です。
ほとんどの作品を捨てています(泣)。
まあいいや。さあ出発!
家浦地区
豊島横尾館(横尾忠則)
さあまずはここです。期待大。どんなエグイ空間なんだろ(笑)。ワクワク。見えてきました。
地域に対して、明らかに違和感のある建物(笑)。円筒あるし、なんか赤いし。なんじゃあれ。
入り口!入場料は大人510円(15歳以下無料)です。
さあ霊界への入り口です(笑)。Welcome to the Yokoo World!!
これです。ぐおぉーー!!すげー!!なんじゃこりゃあ。目がちかちかするぜー。
ここからは撮影禁止。うん。死の匂いがプンプンでした。横尾ファンにはたまらない空間ですね。えぐい!おもろい!
ちょっと歩いたら、
トビアス・レーベルガー「あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする」
ここもThe アンバランス!いいね。
入場料は300円です。これまたアンバランスな江戸っ子みたいなおっちゃんが受付していて、「いらっしゃい!つーす!」みたいなノリです。一気に観る気が萎えます(笑)。
空間自体は面白いんだけど、、うーん。。掃除がされてないし、せっかくの作品が台無しな気がするなあ。
出るときにまたおっちゃんが「おじょうちゃん!夏休みのすくだい(宿題)は終わったか!?自由研究はやったか!?」と聞かれるので、「うん。やったよ」。「これ、これだ、これ持っていきなさい。これで書けば完璧だろ」。渡されたのが、おっちゃんが作ったこの作品空間の解説を書いた紙を何か熱で下敷きみたいにしたやつでした(笑)。文章を見たら「戦闘機がどうの…」とか書いてあります。ありがたく頂きました。おもろいなあ。何かめちゃくちゃだなあ(笑)
さて次に向かうは大竹伸朗「針工場」。ここからはちょっと距離があります。1キロ位でしょうか。
やっと近くの小学校が見えてきた。田園風景です。ちょっと覗いたら授業中でした。
大竹伸朗「針工場」
やっと着きました。針工場!入り口こんな感じです。錆びついたドア、廃材。いかすね。
入場料は、510円(15歳以下無料)です。中は撮影禁止なので、受付周辺を撮影。
↓なんてめちゃくちゃカッコよくないすか?センスすごいなあ。
いやあよかったあ。大竹伸朗好きだなあ。やっぱ。
一旦家浦港に戻ります。
さて次は「心臓音のアーカイブ」だ。大丈夫?いける?疲れてない?大丈夫。
唐櫃地区
唐櫃地区まではちょっと距離があるので、バスで移動します。
着きました。お昼休憩。
食べるところほぼなしです。ここだけでした。
この店の隣に、「漁師のたこ焼き屋」だったっけな、そんな名前のお店があるのですが、すみませーんと中に入ると、おじいちゃんとおばあちゃん達がタバコを吸いながらゆたーっと談笑しています。「あのー、たこ焼き食べたいんすけどー」。「たこ焼き―ぃ?いまは焼いてないのあはは」と、今度はおじいちゃんが「兄ちゃんどっからきた?うん?」。「あ、東京からです」。「あっそ。豊島美術館は行ったんだろうな?えぇー?日本一だぞ、日本一だから行っとけよ」。「あ、はい。どもー」こんな感じでした。行かないけど(笑)
で、写真の店でうどんを食べました。ここはレンタサイクルもやってるし、荷物預かりもやっています。ささやかな有料。
バス停でタバコ。なぜか原始的に閉じ込められている猫ちゃん。どういう意図で閉じ込めているのか。うーむ。
なんか慣れてる感じでした。この猫ちゃん。えぐいなあしかし。やたら雑(笑)。
僕らも荷物預けて「心臓音のアーカイブ」に向かいます。
バス停からそこそこの距離です。
晴れ渡ってます。快晴!漁村ですね。お、屋根かっこいい!何でオレンジ選ぶのか。
島の端に向かって歩いていきます。お、看板発見。
車かっこいい!!こういう車を乗り回したいなあ。普通の車に全く興味を持てません。
海岸やってまいりました。
あれだ。そこそこ。きたね。
クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」
着きましたー。そこそこ歩いたけど、気持ち良かったな。島の雰囲気がすごく穏やかでホッとします。
入り口。入場料は510円(15歳以下無料)です。非常に洗練された建物ですね。
ここは非常にシンプルです。豊島住民はもちろん、世界中の人々の心臓音がアーカイブされていて、それを聞くことができます。リスニングルーム(PCが3台ほどある部屋)でヘッドホンで聞けるのと、クラブのような暗闇の空間で爆音で心臓音を聴くことができます。
別途1540円払えば、自分の心臓音を登録することが出来ます。
僕はテクノやハウスが好きです。ここで聴ける心臓音は重いキック音であることは来る前から想像していました。ただし、それが心臓音であることを思うと、正直ちょっと怖いというか、ぞっとするというか、そういう感情もありました。
いざ爆音ルームへ。
暗闇空間です。心臓音に合わせて空間の中央にぶら下がっている豆電球的なものが光ります。
ちょっとしたクラブですね。かっこいいという表現が適切かどうかわかりませんが、命のキック音ですから、何か緊張するというか、どうしても生や死について意識をさせられます。
それがボルタンスキーの意図なんでしょう。勝手な僕の解釈です。
PCでもリスニングしてみました。心臓音って人によって全然違うんですね。単調に「ドン、ドン、ドン」の人もいれば、「ドン、ドドン、ンドドド、ドン」みたいな人もいます。うーん。そうなんだ。個人的には音楽的インスピレーションが湧きましたね。
さあこれで目的は果たした。
家浦港に戻り、小豆島に行かなきゃです。帰り道にこれ。
↓イオヘッド&ボンズ「勝者はいない-マルチバスケットボール」
小豆島へ
小豆島へも小型船で行きます。さらば豊島。短かったけど楽しかった。
また音を録る(笑)。でもこれおもしろいんですよ。世界中から人が来てるので、いろんな言語が入ってきます。なかなかこんな状況録れないので貴重です。家族の文句も入ってます。何でいつもあんたはそうなの?とか(笑)The フィールドレコーディング。
小豆島到着
さらば瀬戸内。旅の終わり
小豆島から高松港へフェリーで戻り、高速バスで高松空港へ。すごいはしょりぶり(笑)
帰りはすいてる。
羽田到着
こちらはオリンピックですか。
大竹伸朗のガチャガチャを娘と開ける
ベネッセハウスミュージアムで買った大竹伸朗のガチャガチャを二人でせーの!で開けてみます。
これが出たー!!二人とも欲しかったのが出た。よかったねー。
まとめ
さて三回に分けてレポートしました、「瀬戸内アート島巡りの旅」いかがだったでしょうか。ちなみに僕のスタンラリーは以下の結果になりました。応募して抽選でグッズが当たります。
3泊4日でも全然周り切れなかったです。1週間位かけてゆっくり周れたら最高ですよね。
瀬戸内国際芸術祭の時は展示も増え、更に盛り上がるみたいですけど、逆に人が多すぎるのも何だか抵抗があります。美術作品はやっぱり静かに味わいたいですから。
しかし、もし行ったことがない方がいれば、是非この瀬戸内アート島に行ってみてください。素晴らしいところです。今回僕もホント行けて良かった。この旅の中で何が一番良かったかと言われればやはり「地中美術館」でした。
さて3回に渡って旅行記を書いてきましたが、繰り返しになるかもしれませんが、我々は以下の宿泊計画で島をめぐりました。
- 1日目:羽田 → 高松空港(飛行機)◆高松のホテルに宿泊
- 2日目:高松 → 直島(フェリー) ◆直島の旅館に宿泊
- 3日目:直島 → 豊島(フェリー) → 小豆島(フェリー)◆小豆島のホテルに宿泊
- 4日目:小豆島 → 高松空港(フェリー)→ 羽田(飛行機)
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それでは皆さま良いご旅行を!
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