※当記事で掲載している写真は全て展示会で公開されている作品になります。東京オペラシティアートギャラリーが撮影掲載を許可している写真です
東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている写真家アラーキーこと、
写真は「空百景」。
アラーキー(荒木経惟)って?
この記事をお読みの皆さんには今更説明は不要かもしれませんが、
アラーキーこと荒木経惟(あらきのぶよし)は、1940年5月25日東京台東区三ノ輪生まれ、現在
千葉大学を卒業後1963年に宣伝用カメラマンとして電通に入社
電通の仕事とは別に、会社の撮影所をフルに使い、
太陽賞受賞がアーティストとしての始まり
電通入社後わずか1年で、写真集「さっちん」で太陽賞を受賞し、アーティストとして認知されるようになりました。
1971年、同じ電通の同僚であった青木陽子と結婚し、1972年電通退社。
アラーキーも約10年は真面目に?
その後はフリーとなり、本格的に活動を始めます。
まあ、電通時代も撮りまくってたらしいですけど。
アラーキーにとっての陽子さんの存在
結婚した青木陽子さんをアラーキーは溺愛、
アラーキーの作品には陽子さんを題材にした作品が多いです。
※東京都写真美術館では「荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」を開催中(9月24日迄)
陽子さんの死
陽子さんは子宮肉腫により1990年に亡くなられたのですが、
僕はアラーキーのこの行為に衝撃を受けたと同時に感銘を受けまし
陳腐な物言いかもしれませんが、
愛していたというか、アラーキーの中でずっと今も生きている。というか、本当に存在している。
写真は記憶の断片
ここからは自論です。
写真というものは、瞬間を切り取るものですが、
写真は現実より夢、イメージに近く、艶かしいものになります。
つまりアラーキーは、
今この瞬間は、次の瞬間に過去に変わります。
いずれにしても、アラーキーの写真に死の匂いがプンプン漂い出したのはここか
僕がアラーキーを本当に好きになったのも、この頃からです。
アラーキーの写真はエロスとタナトスに尽きる
僕がアラーキーに惹かれるのは、艶めかしい人間のエロスと、タナトス(死の誘惑、渇望)が全ての写真に出ているからです。
アラーキーは日常の何気のない風景やモノにもエロスやタナトスを見出します。その瞬間をカメラで切り取ります。そのセンスが半端ない。凄いとしか言いようがない。
下のキュウイを見てください。
なぜこんなにキュウイがエロいのでしょうか(笑)
荒木経惟 写狂老人A
今回の展示会「荒木経惟 写狂老人A」は、アラーキーが今まで発表してきた作品を網羅的に公開したものになっています。アラーキーの作品は大量にあるので、あくまでその一部でしかありませんが、アラーキーの世界を堪能するのには十分です。
全ての作品を生で壁に貼るスタイルでした。
撮影はOKなので、色々撮りましたよ。知ってのとおりきわどい(というかモロ)写真も多く、ここには載せれませんが(笑)、いやあすべてが荒木節です。艶めかしいものしかない!
でも不思議といかがわしさを感じないんですよね。谷崎潤一郎が生きてたら大喜びですよきっと。
草間彌生
写狂老人A日記 「顔写」
非日記 #デジカメで撮影された写真が連続で切り変わるモニター空間
切実
花百景
とまあこんな感じです。あんまり載せると観る楽しみを奪っちゃいそうですので、ここら辺でやめておきます。
あ、あと、アラーキーの弟子である、野村佐紀子さんの写真もなかなかいいですよ。
まとめ
「荒木経惟 写狂老人A」は9/3までやってますよ!是非みなさん生でアラーキーの写真を観てみてください。写真集とは全然迫力が違います。アラーキーもいい歳です。それもあってか最近展示が加速しているのを感じます。
アラーキーが生きているうち(縁起でもないですが…)に、観ておくことを強くお勧めします。
荒木経惟 写狂老人A|東京オペラシティアートギャラリー
開催期間:2017年7月8日(土)- 9月3日(日)
東京都新宿区西新宿3-20-2
アクセス : 京王新線「初台駅」東口 徒歩1分
開催時間 : 11時〜19時 ※金・土は20時まで、最終入場は閉館30分前まで
休館日 : 月曜(祝日の場合は翌火曜)、8月6日
入場料 : 一般1,200円、大・高生800円、中学生以下無料
荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017- 東京都写真美術館
開催期間:2017年7月25日(火)- 9月24日(日)
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