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川内倫子の新作写真集『Halo』は光と闇の神聖。黄金と群青

Halo

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川内倫子

≪プロフィール≫
川内 倫子(かわうち りんこ)
1972年4月6日 滋賀県生まれ。現在45歳の写真家。
2002年『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞。
2005年にはパリカルティエ財団美術館にて個展を行う。
2009年ニューヨーク国際写真センターインフィニティアワード新人賞受賞。

作品の特徴

以降全て個人的な見解です。

川内倫子の写真の特徴は、ずばり「光」のとらえ方だと思います。「捕らえ」であり、「捉え」です。川内倫子の作品に対する論評でよく聞く言葉は、「死」です。
川内の捕らえる光は、透き通っていてナイーブで、生の儚さを思わせます。非常に繊細な写真だと個人的に感じています。

作品の変遷

『うたたね』以降の作品

デビュー作であるうたたねは、日常に潜む儚さが表現されてされていました。切なさと言ってもいいかもしれない。消えていくもの。移り行くもの。”今”は次の瞬間から過去になることの全て。川内は以降以下の作品を発表していきます。※主な作品です※

– – 2001『花火』
– – 2001『花子』
– –2003『blue』
– –2005年『the eyes, the ears,, 』
– –2010年『Murmuration』
– –2011年『Illuminance』
– –2013年『あめつち』
– –2014年『きらきら』
– –2014年『川が私を 受け入れてくれた。』
– –2017年『Halo』

『うたたねから10年目にあたる2010年に発表された『Murmuration』から、新境地というべきか、作風がぐっと重くなったと感じています。
目線は自然に向けられていきます。奇しくもその1年後に東日大震災が起こります。
感覚を研ぎ澄ませ、その奥にある心(シン)を感じる。自然の猛威、恐怖、人間の愚かさ。ここでも「死」というテーマは変わりません。

最新作『Halo』

今年(2017年)刊行された最新作『Halo』は、今までの川内の集大成と言える作品だと思います。『Murmuration』と『あめつち』の延長にあるような静謐な作品です。
以下、出版社であるHeHeから引用です。

オリジナルの写真集としては、2013年に発表した『あめつち』から4年振りとなる、全点デジタルで撮影された、川内倫子の最新写真集です。
2010年のブライトン・フォトビエンナーレのコミッション・ワーク以降も撮影を続けている、イギリスで撮影された、旋回を繰り返す無数の渡り鳥の姿。中国・河北省の村で300年以上続く「打樹花」という祭りでは、花火の代わりに鉄くずを溶かし壁にぶつける勇ましい男たち。また、神在月と呼ばれる旧暦の10月に出雲大社で執り行われる神迎祭。八百万の神々を迎えるため、夕刻、稲佐の浜で御神火が焚かれる。参拝者が見守るなか夜の海には雨粒が光る。
「円光」や「後光」という意味のほかに、いくつもの星からなる球状星団が、銀河系の周囲を包み込む領域の呼称でもあるHaloと題された本作は、自然と人間の潜在的な関係性と、祈りにも似た生命の力強さが、暗闇に対する恐怖と静寂、光に向けての希望と喜びを内包し描かれる。これまでの作品からさらなる飛躍をみせる、川内倫子の新境地です。

銀河系にある小さな星の、さらに小さな生き物たちはきょうもそれぞれの役割をまっとうしている。
太陽の光のなかで。薄い氷の上を歩くようなバランスで。祈るようにして美しいものを探しながら。
それぞれの領域を、幾重にも重なるなにかに守られながら。 −−− 川内 倫子

本当に素晴らしい写真集です。

まとめ

是非みなさん川内倫子の光の世界を感じてみてください。

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