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トリコ(tricot)しか聴いてない

 

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cute💖

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大変ご無沙汰しております!4月は全く更新しなかったこのブログ。その間何をしていたかと言いますと、仕事です仕事。。あとは「春」のせいです。
この「春」という憂いの季節も吹っ飛ばしてくれる(くれた?)京都のガールズバンド「トリコ(tricot)」をご存知でしょうか。

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トリコ(tricot)って?

京都出身の4ピースのガールズバンド。現在は東京在住(だったはず)。ガールズバンドと言いながらドラマーは現在男性。でもかなり中性的な草食性男子。

 音楽性

トリコ(tricot)の音楽性ですが、ちまたではよく「ポストロック」とか「マスロック」とカテゴライズされることが多いですね。Wikipediaから引用。

マスロックに分類される、変拍子を多用し展開の予測できない独特でスリリングな楽曲に、きわめてJ-POP的な歌メロを乗せる構成となっている。 耳から離れない中毒性の高いポップなサウンドと、力強くも可憐で繊細なボーカルが絶妙にマッチしている。それをまさに「爆裂」と言う言葉が相応しい激しいライブ・パフォーマンスで披露する。

言い得て妙です。僕がトリコ(tricot)に惹かれているのも、まさしく「変拍子を多用し展開の予測できない独特でスリリングな楽曲」の部分。具体的に言うと、まずは変則ビート(本人達は全く意識してないそう)。先の展開が読めないコードワークやメロディ、そしていきなり変化するBPM、リフ、いきなり来るブレイク。

それでいてホントに美しい声、コーラスワーク。ポップさ。

曲の後半になってくると曲の最初の部分を忘れてしまう(笑)。それだけ曲中で変化しまくってるってことですね。聴きこんだ今ではさすがに思い出せないことはないけど。
うーん。ありそうでなかった!こういうことにトライアルしていたバンドはいたかもだけど、自分の耳に引っかからなかった。

普段から変な音楽しか聴かない僕にとり、トリコ(tricot)のサウンドはまだまだライトなんだけど、奥が深くて中毒性たっぷり。聴けば聴くほどドラムをやってきた僕は、「よくミスらんなー」と感じ入るばかりなのでした(笑)。

 メンバー

  • 中嶋 イッキュウ:Vocal&Guitar
    …1989年5月29日生まれ。滋賀県出身
  • キダ モティフォ:Guitar&Chorus
    …1989年3月14日生まれ。滋賀県出身
  • ヒロミ・ヒロヒロ:Bass&Chorus
    …1988年5月22日生まれ。京都府出身
  • 吉田 雄介:Drum

中嶋イッキュウとキダモティフォは軽音楽部(高校時代)の先輩後輩の関係。いまでもイッキュウはキダモティフォのことを「先輩」と呼んでいます。ヒロミ・ヒロヒロはキダモティフォと同級のお友達。基本この3人を「トリコ(tricot)」と言ってます。

 ドラマーがコロコロ変わる

ドラマーは現在の吉田雄介に落ち着くまでかなり変わっています。
彼らのサウンドって基本変則だし、かなりドラマーって重要だと思うんですが、どうなんでしょう、彼女ら3人が求めるレベルが高かったり、3人の仲が良すぎてハブられる感じがあったりして長く続かないんでしょうかね。

 komaki♂

1stアルバム「THE」のドラマーは、京都のインディシーンで活躍していたkomaki♂です。彼のドラムはパワフル、かつ変則ビートに対応した気持ちよいグルーヴが特徴です。
メンバーからの扱いが酷かったみたいですが(笑)、個人的に彼はトリコ(tricot)にとってかなりの功労者だと思います。

 山口 美代子

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komaki♂が抜け、またまたドラマーがいなくなって困っていた時、彼女らはシーン第一線で活躍する4人のドラマー(千住宗臣、刄田綴色(ex 東京事変)、BOBO、山口美代子(DETROITSEVEN)、脇山広介(tobaccojuice))を迎え入れ、2ndアルバム「AND」を制作、リリースします。

このアルバムを引っさげて、ドラマー山口美代子をサポートメンバーとして日本全国&海外ツアーをします。僕はトリコ(tricot)のライブDVDを持っているのですが、ここで観れる山口美代子のドラムは凄まじいです。

メンバーが「こんな大きな音を出すドラマーに初めて会った」と語っていますが、山口美代子本人は、レニークラヴィッツ(Lenny Kravitz)のあの名曲「Are You Gonna Go My Way」の後ろでドラムを叩いている女性のドラマー、シンディー・ブラックマン(Cindy Blackman)に憧れ、かなり影響を受けたとのこと。確かに音が似てる。個人的にはトリコ(tricot)のサウンドにカチッとハマっているのは彼女のドラミングだと思います。ホントにかっこいい。

 吉田 雄介

そして現在のドラマー吉田雄介です。komaki♂が抜けドラマー不在になり、その時なんと彼女らはドラマーオーディションを行います。なんと大胆な。そこから選ばれた4名の中の1人。中性的なルックス。

彼のドラミングはパワフルさよりも品の良さ、繊細さが前に出ています。吉田雄介加入後、3rdアルバム「3」をリリースします。彼のドラミング、個人的にはパワフルさがもっと欲しいところですが、少しずつ音楽性が変わってきている(メロディがより綺麗、洗練されてきた)今のトリコ(tricot)にはハマっていると思います。

サウンドの特徴

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ドラムの特徴は上で書いた通りになりますが、何と言ってもトリコ(tricot)サウンドの特徴は、キダモティフォ(Guitar)の7th/9th/11thを多用するコード感・リフのハイテクなストラトサウンドと、中嶋イッキュウ(Vo&Guitar)の硬質なテレキャスサンドの絡み合いにあります。

そうです、中高音を引き立たせるFender系サウンドですね。Gibson系ではない。キダモティフォ(Guitar)はアンプもFender Twin Reverbを使ってます。中嶋イッキュウもそうですが、マーシャル(Marshall)のような積上げ系アンプは使ってません。
アンプでは音のクリアさを重視しているように思います。海外ツアーではRolandのJCを使っている動画があります。

2人とも現在はFenderではなく、Altero Custom Guitarsというカスタムメイドのメーカーでオリジナルギターを作って使用していますね。しかしキダモティフォのギターテクニックは凄い!

 海外でブレイク

彼らの音楽性は海外でも高い評価を得ます。1stアルバム「THE」収録の「おちゃんせんすぅす」が起爆剤となり、

2013年12月7日にイギリスの音楽雑誌NMEに紹介記事が掲載されたのを皮切りに、2013年末から2014年のはじめにかけてイギリスのBBC Radio 6にてジェイムス・ブレイク、モグワイ、フライング・ロータスといったそうそうたる面々と並んで何度も楽曲がオンエアされたり、ドイツの音楽サイトで2013年のアルバムTOP20に選ばれたり、フランスの音楽ブログで紹介されたりと、海外での注目度も高まっている。

となりました。トー(Toe)もそうですけど、所謂「マスロック」とカテゴライズされる日本のバンドは概して海外の方が人気がありますね。

アメリカはもちろんのこと、ヨーロッパ、アジアでも大人気なのですから、ホントすごいっすわ。

トリコ(tricot)の歴史

  • 2010年9月:中嶋イッキュウ、キダモティフォ、ヒロミ・ヒロヒロでトリコ(tricot)結成
  • 2011年5月:サポートメンバーkomaki♂が加入
  • 2011年8月:1st ミニアルバム「爆裂トリコさん」発売
  • 2011年8月:自主レーベルBAKURETSU RECORDS発足
  • 2011年8月:RISING SUN ROCK FESTIVALに出演
  • 2012年4月:ARABAKI ROCK FEST.12に出演
  • 2012年5月:2ndミニアルバム「小学生と宇宙」発売
  • 2012年6月:初の全国ツアー
  • 2012年9月:台湾THE WALLに出演。初の海外公演で大成功を収める
  • 2012年12月:1st EP「バキューンEP」発売
  • 2013年1月:iTunes new ARTISTS 2013に選出される
  • 2013年4月:1stシングル「99.974℃」発売
  • 2013年8月:2ndシングル「おやすみ」発売
  • 2013年10月:1stアルバム「THE」発売
  • 2013年12月:イギリスの公共ラジオBBC RADIO6で「おちゃんせんすぅす」が選曲される。以降2ヵ月に渡りパワープレイ状態になり、ヨーロッパで注目度急上昇
  • 2014年3月~:初のアジアツアー
  • 2014年3月:ワンマンライブ「帰ってきたトリコさん」ソールドアウト
  • 2014年3月:komaki♂脱退
  • 2014年4月:山口美代子がサポートドラマーに
  • 2014年7月:初のヨーロッパツアー
  • 2014年8月:3rdシングル「Break」発売
  • 2015年2月:イギリスのNME.COMにてトリコ(tricot)の特集記事が組まれる
  • 2015年2月:4thシングル「E」発売
  • 2015年3月:2ndアルバム「AND」発売
  • 2015年4月:バンド結成から2年でZeppワンマンを目標に掲げてから、5年目にして達成
  • 2015年4月:米Rolling Stoneのウェブサイトで「あなたが知るべき10組のニューアーティスト」に選出される
  • 2015年5月~:2度目のアジアツアー
  • 2016年4月:2nd EP「KABUKU EP」発売
  • 2016年11月:1st DVD「KABUKU TOUR 2016 FINAL at AKASAKA BLITZ」発売
  • 2017年5月:3rdアルバム「3」発売
  • 2017年8月:2度目のヨーロッパツアー
  • 2017年11月:「tricot VS 47」ツアーファイナルでサポートドラマーの吉田雄介が正式加入
  • 2018年5月:5thシングル「potage」を7inchアナログ盤で発売予定

こう見てみると、もう結成8年目なんですね。でも、バンド結成からの諸々のスピードが速いというか、自主レーベルなんか1年で立ち上げてるし、RISING SUN ROCK FESTIVALにも1年で出演してる。海外で話題になるのに3年。すげー。

トリコ(tricot)の音楽で食べてくセンス

トリコ(tricot)の何が好きって、音楽はもちろんのこと、音楽活動をキープするための生き方というか、戦略ですかね。戦略というとあれだけど。彼女らは結成僅か1年で自主レーベルBAKURETSU RECORDSを立ちあげ、現在もそこから全てを発信しています。

歌詞カードをダウンロード式したり、アルバムのジャケットもなしにすることでコストカットを行い、アルバムなのにCDを1500円弱で発売しています。すばらしい。あとおもしろいなと思ったのは動画の販売で、曲をカバーする時に参考になるようにとキダモティフォや中嶋イッキュウのギターの弾き方をアップで撮った動画が100円とかで売られています。

そう。今の時代、リアルに音楽で食べていくにはインディーしかない訳です。今やメジャーもインディーもボーダーレスになっていますけど。

トリコ(tricot)も今や人気バンドになっているので、レーベル運営もメンバーだけでは無理だと思います。スタッフを雇ったりと経営的なこともしなくてはいけなくなっていると勝手に想像してますが、彼女達であればクリエイティブな経営をやっていくんだと思います。そういうのも含めていいっすわートリコーと思う訳です。

まとめ

という訳で、今回は僕のトリコ(tricot)愛を綴りました。これを機会にトリコ(tricot)を聴いてくれる人が増えたら嬉しいです。
ところで、実はまだライブに行けてないんです。ワンマンライブが見たいんだけど、なかなかやってくれない(笑)。次は絶対チケット取るぜー。

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追伸

2019年4月28日、tricotのメジャーデビューがライブ会場Shibuya-O-WESTで発表されました。
平成、インディー最後のライブについてレポートしてます。↓
tricot(トリコ)ワンマン大反射祭ツアーShibuya-O-EASTはインディーラストライブだった!

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